黒船が現れるまで

幕末、欧州列強の植民地化の波にのまれなかった謎を解く

Nonfiction, Social & Cultural Studies, True Crime, Espionage, Fiction & Literature, Action Suspense
Cover of the book 黒船が現れるまで by はしなか すすむ, JST inc
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Author: はしなか すすむ ISBN: 1230002023687
Publisher: JST inc Publication: November 27, 2017
Imprint: 幕末外史 外側(欧州・英国)から見た幕末 Language: Japanese
Author: はしなか すすむ
ISBN: 1230002023687
Publisher: JST inc
Publication: November 27, 2017
Imprint: 幕末外史 外側(欧州・英国)から見た幕末
Language: Japanese

幕末の日本に突然、黒船があらわれた。
その後、わが国は歴史の舵を大きくきった。しかし、この黒船は当時世界の制海権を握っていた英国からではなく、米艦だった。何かおかしいと感じたものは少なからずいた。
そのころ英国内では、米船・黒船来航直前に不名誉な事件がおきていた。それは内外に極秘にされた。だが、その事件は極東のわが国を将来、余儀なく軍事大国に変貌させる遠因になった。
当時、地球上の後進国を次々に呑込み征服し、無敵で邁進中の帝国があった。日本からの遭難民を送り返しにきたモリソン号の事件での屈辱を理由に、大艦隊で江戸湾(現在の東京湾)へ向かい、江戸報復を極秘裏に英本国と英香港政府は着々と計画していた。それは約一世紀後に公開された英外交機密文書にも記録されている。
しかし、この大英帝国の秘密計画は何故か敢行されなかった。その本当の理由を誰一人いまだに知らない。
十九世紀、英帝国は産業革命が創出した強力な武器で東アジア・アフリカの植民地拡大に邁進した。無敵の大英帝国が、隣国清帝国にアヘン戦争(1842年)を仕掛け圧勝した。清帝国から香港島と賠償金二千百万ドル、主要五港の開放などをせしめた。
その戦利品に気をよくして、次のターゲットを日本に向けた。そのわけは、アヘン戦争の五年前(1937年)に英国政府が江戸(東京)湾に、北米西岸に漂着した日本人漂民と英政府高官を乗せて来航したモリソン号が、浦賀水道でだまし討ちに遇い被弾したのち、追い返された酷遇(仕打ち)に対しての深い怨念であった。
このモリソン号の被弾に対し、英本国と香港の英総督は、賠償金要求するために江戸湾に英海軍の大艦隊を送る謀みを水面下で極秘に進めた。
その秘密計画は、以前に日本に単騎丸腰で出かけたフェートン号やモリソン号の失敗から、大英帝国海軍の巨砲艦大艦隊を江戸にすすめ、圧力をかけて徳川幕府と交渉するシナリオだった。
交渉が失敗したときは、清国でのアヘン戦争で使った同じ攻略戦略で日本沿岸を砲撃、上陸して武力で領有地拡大を意図する計画だった。
この計画の内容は、当時唯一海外情報が入る長崎オランダ館から、ひそかに幕閣(幕府主席)老中水野忠邦に知らされた。また、わが国の蘭学者グループも風説として長崎に来航した中国船から密かに伝わっていた。
だが、この秘密計画は何故か敢行されなかった。その理由はいままでまったく謎だった。この謎を解こうと試みたものは居たが、深くメスを入れ真実を解明にたものはいまだにいない。多くのわが国の歴史研究家は、十二年後の欧州大陸で始った《クリミヤ戦争(1854~56年)が原因》という説に大半が傾いていた。
しかしながら、欧州で武力外交で君臨してきた大英帝国の好戦家で、アヘン戦争を指揮した貴族出身のパーマストン卿外相(のちに首相)政府と香港総督が、アヘン戦争終了(1842年)後、十二年間クリミヤ戦争が始るまで怨念深き日本への報復遠征計画に関して全く行動しなかっただろうか。
ナポレオン戦争が終わって莫大な数の遊休戦艦がまだ大西洋、地中海に残ったままだった。アヘン戦争を計画した英外相と、当時天下無敵で極東の植民地拡大政策に猛進していた大英帝国が、それまでの経緯から考えてこれらの説は納得し難い。
その謎は、アヘン戦争終了後からクリミヤ半島での戦争が始めるまでの約十二年間に英国海軍極東遠征途中に重大な事件がおきていた。
この謎が解けると、このあとに勃発するわが国を扇動して始まる侵略戦争(日清戦争、日露戦争)の謎が解ける。

この著書は幕末の不可解な歴史と不透明な部分を、残された英国公私文書をもとに解析、謎解きをしながら、モリソン号で不幸にも生まれ祖国に帰還できずマカオに幽閉され、アヘン戦争や英帝国の日本復讐計画に巻き込まれた純朴な一人の日本人青年(漂流民)と、マカオでめぐり会った可憐な美しい英系華少女との純愛が折々にさすらう長編歴史小説、ここで幕末の真の歴史をもう一度振りかえってみたい。
最後の十一章(終章)まで通読して、いままでの市井の誤った歴史認識を払拭して真のわが国の近世の歴史をここで再確認してみてください。

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幕末の日本に突然、黒船があらわれた。
その後、わが国は歴史の舵を大きくきった。しかし、この黒船は当時世界の制海権を握っていた英国からではなく、米艦だった。何かおかしいと感じたものは少なからずいた。
そのころ英国内では、米船・黒船来航直前に不名誉な事件がおきていた。それは内外に極秘にされた。だが、その事件は極東のわが国を将来、余儀なく軍事大国に変貌させる遠因になった。
当時、地球上の後進国を次々に呑込み征服し、無敵で邁進中の帝国があった。日本からの遭難民を送り返しにきたモリソン号の事件での屈辱を理由に、大艦隊で江戸湾(現在の東京湾)へ向かい、江戸報復を極秘裏に英本国と英香港政府は着々と計画していた。それは約一世紀後に公開された英外交機密文書にも記録されている。
しかし、この大英帝国の秘密計画は何故か敢行されなかった。その本当の理由を誰一人いまだに知らない。
十九世紀、英帝国は産業革命が創出した強力な武器で東アジア・アフリカの植民地拡大に邁進した。無敵の大英帝国が、隣国清帝国にアヘン戦争(1842年)を仕掛け圧勝した。清帝国から香港島と賠償金二千百万ドル、主要五港の開放などをせしめた。
その戦利品に気をよくして、次のターゲットを日本に向けた。そのわけは、アヘン戦争の五年前(1937年)に英国政府が江戸(東京)湾に、北米西岸に漂着した日本人漂民と英政府高官を乗せて来航したモリソン号が、浦賀水道でだまし討ちに遇い被弾したのち、追い返された酷遇(仕打ち)に対しての深い怨念であった。
このモリソン号の被弾に対し、英本国と香港の英総督は、賠償金要求するために江戸湾に英海軍の大艦隊を送る謀みを水面下で極秘に進めた。
その秘密計画は、以前に日本に単騎丸腰で出かけたフェートン号やモリソン号の失敗から、大英帝国海軍の巨砲艦大艦隊を江戸にすすめ、圧力をかけて徳川幕府と交渉するシナリオだった。
交渉が失敗したときは、清国でのアヘン戦争で使った同じ攻略戦略で日本沿岸を砲撃、上陸して武力で領有地拡大を意図する計画だった。
この計画の内容は、当時唯一海外情報が入る長崎オランダ館から、ひそかに幕閣(幕府主席)老中水野忠邦に知らされた。また、わが国の蘭学者グループも風説として長崎に来航した中国船から密かに伝わっていた。
だが、この秘密計画は何故か敢行されなかった。その理由はいままでまったく謎だった。この謎を解こうと試みたものは居たが、深くメスを入れ真実を解明にたものはいまだにいない。多くのわが国の歴史研究家は、十二年後の欧州大陸で始った《クリミヤ戦争(1854~56年)が原因》という説に大半が傾いていた。
しかしながら、欧州で武力外交で君臨してきた大英帝国の好戦家で、アヘン戦争を指揮した貴族出身のパーマストン卿外相(のちに首相)政府と香港総督が、アヘン戦争終了(1842年)後、十二年間クリミヤ戦争が始るまで怨念深き日本への報復遠征計画に関して全く行動しなかっただろうか。
ナポレオン戦争が終わって莫大な数の遊休戦艦がまだ大西洋、地中海に残ったままだった。アヘン戦争を計画した英外相と、当時天下無敵で極東の植民地拡大政策に猛進していた大英帝国が、それまでの経緯から考えてこれらの説は納得し難い。
その謎は、アヘン戦争終了後からクリミヤ半島での戦争が始めるまでの約十二年間に英国海軍極東遠征途中に重大な事件がおきていた。
この謎が解けると、このあとに勃発するわが国を扇動して始まる侵略戦争(日清戦争、日露戦争)の謎が解ける。

この著書は幕末の不可解な歴史と不透明な部分を、残された英国公私文書をもとに解析、謎解きをしながら、モリソン号で不幸にも生まれ祖国に帰還できずマカオに幽閉され、アヘン戦争や英帝国の日本復讐計画に巻き込まれた純朴な一人の日本人青年(漂流民)と、マカオでめぐり会った可憐な美しい英系華少女との純愛が折々にさすらう長編歴史小説、ここで幕末の真の歴史をもう一度振りかえってみたい。
最後の十一章(終章)まで通読して、いままでの市井の誤った歴史認識を払拭して真のわが国の近世の歴史をここで再確認してみてください。

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