Author: | 山野百合子 | ISBN: | 1230001513028 |
Publisher: | かなめ出版 | Publication: | January 20, 2017 |
Imprint: | Language: | Japanese |
Author: | 山野百合子 |
ISBN: | 1230001513028 |
Publisher: | かなめ出版 |
Publication: | January 20, 2017 |
Imprint: | |
Language: | Japanese |
ー はじめに より抜粋 ー
この世に生まれ、だれもが人生で「喜び」と「悲しみ」を経験します。それは全て、自分の心の中から生まれ、育っていくものなのです。
私は戦争中に生まれ、これまで73年の人生を歩んで参りました。
戦中、そして戦後間もない頃は確かに大変な時代でした。ただ、人々は恵まれない中でも小さな出来事に大切な喜びを見出し、涙の陰でささやかな幸せを感じ、激動の時代を精いっぱいに生きてきたのだと、私は思います。
この世にはだれ一人、同じ人はいません。だからこそ不幸にも、幸せにも、深さの違いがあるのです。それを知ることは人生における豊かな贈りものです。人の知恵を育み、相互理解と共感を生んでくれるのです。
一筋の涙に隠された愛を見出しましょう。そして、私にできることがあればと手を差し伸べて、一歩踏み出してみて、自分の足でこの世界を歩いてみました。それが私の生き方です。
かつての時代を知る人も少なくなりました。めまぐるしく時代は変わり、父も母もすでにこの世を去り、兄も病に倒れ、帰らぬ人となりました。
本作「喜びよ、悲しみよ。心が育む尊いものよ」では、私の生い立と幼少期、青春時代から結婚するまでの話を綴っています。
ここで記した私の人生の物語が、生きるためのヒントとして皆様のお役に立つことがあれば、大変に光栄です。
目 次
◆はじめに
第1章 戦中に生を受ける
◆空襲の最中、初めて話した言葉は「空襲警報よ」
◆苦労人の父とお嬢様の母
第2章 葉山での戦後疎開
◆一枚の写真から甦る当時の暮らし
◆毎日が食べ物を手に入れるための知恵比べ
◆私だけの秘密の場所
◆妹のようにお世話した庄屋さんの赤ちゃん
◆ぴーちゃんの悲しい思い出
◆それでも涙は見せなかった
◆信じるということは一体何なのだろうか
◆苦しみが塗り重なる残酷な運命
◆辛いことも楽しいことも、全ては自身の中にある
第3章 再び、東京での生活へ
◆父の大きな手の温もり
◆隣りの席だった男の子の話
第4章 演劇に夢中だった高校生活
◆ハンセン病患者の方から学んだこと
◆対等な立場で愛を示すことの大切さ
◆女子高でみられる「エス」は恋愛トレーニング
第5章 女子大進学で触れた新たな世界
◆許されなかった「共学」への進学
◆夢の島の子どもたちに教えた本の魅力
◆思わぬ再会
◆東京中の会社を回った寄付活動
第6章 卒業から結婚生活へ
◆私を頼りにした2人の祖母たち
◆突然沸いたお見合いの話
◆相手のお父様にほれ込んだ父
◆どうしてあなたは遅れてくるの?
◆生涯忘れない、やさしい声掛け
ー はじめに より抜粋 ー
この世に生まれ、だれもが人生で「喜び」と「悲しみ」を経験します。それは全て、自分の心の中から生まれ、育っていくものなのです。
私は戦争中に生まれ、これまで73年の人生を歩んで参りました。
戦中、そして戦後間もない頃は確かに大変な時代でした。ただ、人々は恵まれない中でも小さな出来事に大切な喜びを見出し、涙の陰でささやかな幸せを感じ、激動の時代を精いっぱいに生きてきたのだと、私は思います。
この世にはだれ一人、同じ人はいません。だからこそ不幸にも、幸せにも、深さの違いがあるのです。それを知ることは人生における豊かな贈りものです。人の知恵を育み、相互理解と共感を生んでくれるのです。
一筋の涙に隠された愛を見出しましょう。そして、私にできることがあればと手を差し伸べて、一歩踏み出してみて、自分の足でこの世界を歩いてみました。それが私の生き方です。
かつての時代を知る人も少なくなりました。めまぐるしく時代は変わり、父も母もすでにこの世を去り、兄も病に倒れ、帰らぬ人となりました。
本作「喜びよ、悲しみよ。心が育む尊いものよ」では、私の生い立と幼少期、青春時代から結婚するまでの話を綴っています。
ここで記した私の人生の物語が、生きるためのヒントとして皆様のお役に立つことがあれば、大変に光栄です。
目 次
◆はじめに
第1章 戦中に生を受ける
◆空襲の最中、初めて話した言葉は「空襲警報よ」
◆苦労人の父とお嬢様の母
第2章 葉山での戦後疎開
◆一枚の写真から甦る当時の暮らし
◆毎日が食べ物を手に入れるための知恵比べ
◆私だけの秘密の場所
◆妹のようにお世話した庄屋さんの赤ちゃん
◆ぴーちゃんの悲しい思い出
◆それでも涙は見せなかった
◆信じるということは一体何なのだろうか
◆苦しみが塗り重なる残酷な運命
◆辛いことも楽しいことも、全ては自身の中にある
第3章 再び、東京での生活へ
◆父の大きな手の温もり
◆隣りの席だった男の子の話
第4章 演劇に夢中だった高校生活
◆ハンセン病患者の方から学んだこと
◆対等な立場で愛を示すことの大切さ
◆女子高でみられる「エス」は恋愛トレーニング
第5章 女子大進学で触れた新たな世界
◆許されなかった「共学」への進学
◆夢の島の子どもたちに教えた本の魅力
◆思わぬ再会
◆東京中の会社を回った寄付活動
第6章 卒業から結婚生活へ
◆私を頼りにした2人の祖母たち
◆突然沸いたお見合いの話
◆相手のお父様にほれ込んだ父
◆どうしてあなたは遅れてくるの?
◆生涯忘れない、やさしい声掛け