不満

◆はじめにより抜粋◆

少しずつ、だが確実に格差社会に向かう現代日本。社会不安は加速度的に広まってきている。加えて自然災害が頻発し、その自然災害が原発等の人為的災害と相まって無限に拡大される状況となっている。

たしかに諸外国と比べればまだ日本は有数の平等社会とも言える。格差が当たり前とされているアメリカなどの先進国やアジア、アフリカなどの開発途上国にみられるような、富裕層が貧困層の人間を使用人とすることが常識とされているような社会ではない。

だが確実に格差社会に向かっているし、結果的に弱者にこそ深刻なしわ寄せがくることになる自然災害に対する備えや対策も、どこかなおざりにされているのではないか。

また、一昔前の日本は家族の中で子供から年寄りまで、互いに助け合いながら生活していた。しかし現代は核家族が大半となり、両親は共働きで、子供は一人で留守番や塾通いをする家族形態となっている。夫の給料だけでは生活出来ないために、否応もなく母親も仕事に出るようになってきている。

その背景が格差社会化なのだ。近年制定される法律をみると、格差社会を助長する内容が増えていることが分かるし、そのために社会不安も格段に深まってきている。

さらに、若者を中心とした若年層を取り巻く社会不安も急速に広まりつつある。

派遣型の労働形態の普及につれて、若者の多くが安い賃金で働かざるを得なくなっているのだ。正社員と同じ労働であるにもかかわらず、派遣社員というだけで給料が安いという格差が、どんどん広がる傾向にある。

いくら働いても生活が苦しいというシステムが整いつつある状況下で、将来を案じる社会不安が膨らむのは当然である。

今、私達はこのような社会不安によって世の中が混乱してしまう前に、打つべき手を考えなければならないのではないか。

◆はじめに◆

■ 狭山事件

■ 労働問題

■ 東日本大震災復興問題

■ 原発

■ 憲法

■ 自然災害